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犬のボディランゲージ・行動学を学び
よりコミュニケーションをとれるようにしましょう!
犬のボディランゲージ・行動学を学び
よりコミュニケーションをとれるようにしましょう!
…その前に、去年1年間私たちは古典的条件づけについて徹底的に学んできました。
これは、CDSの《叱り》や《罰》を使わないトレーニングの基礎になっているものです。
名前を呼んでおやつ…「名前を呼ぶ」の後に何も行動を要求しません。
《名前》を条件性強化子にするために犬にもヒトにもわかりやすい《おやつ》を対提示しています。
その子がもとめているものは《うれしいこと》《安心できる気持ち》に勝るものなしですから。
《名前》も《おやつ》もそれにとらわれません。どちらも無限に変身可能です。
CDSの場合、クリッカーを、わんこの行動に正解を与えるものではない使い方もします。
例えば、Choco.の場合知らない犬が歩いてくると吠えます。
そういう時、Choco.が犬を見た(まだ吠えてもいない、興奮もしていない状態)で、カチッ!
Choco.が犬を見たことではなく、吠えていない、興奮もしていない状態をマークするためのクリッカーです。
もちろんことばでもいいのですが、クリッカーの、カチッ!という音は犬にはっきり届きやすいです。
《カチッ!》と《いいこと》をチャージングしておくことはもちろん必要です。
このクリッカートレーニングは、ハズバンダリートレーニングにもリンクします。
ハズバンダリートレーニングは、おもに動物園や水族館の展示動物たちの健康管理のために
絶対に必要なトレーニングです。
なぜなら健康管理のために体温、体重や体長をはかる、注射を打つなどしなければならないとき
野生動物相手に飼育員が強制的にやることは危険すぎるからです。
だから動物の協力のもと実行するためのトレーニングです。
飼育員の方がさわったり、にぎったり…さまざますることに動物がストレスを感じないということです。=動物福祉
このトレーニングをするようになってから動物が病気になっても治療できる、または病気にならないように
健康管理ができるようになったそうです。
CDSのトレーニングの基本は、動物福祉に則ったトレーニングでもあります。
古典的条件づけを使ったトレーニングで、犬たちの心を整え、落ち着かせることで
問題と思われる行動の改善、社会化(慣れ)だけでなく、日々の生活の中で
わんこたちのストレスになっているだろうこと(お手入れや病院など)も減らしてあげられます。
Choco.は手足を持たれることに対する恐怖感が根強くありましたが、
ちょっとさわっておやつは、CDSのトレーニングに通じるものでしたね。
これに関しては、ほんとうにちょっとずつ積み重ねていきました。
ちょっとでも無理をしたら前よりもおびえるようになってしまったこともあったからです。
今、悩んでいる人はすぐに今の状態が改善することを求めがちだけれど
本当の近道は、小さな小さな積み重ねだと思います。
悩んでいるその時はとてもつらくて、いつ終わるかわからない絶望感もあるかもしれません。
そんなとき、《叱りも罰も使わない》トレーニングだったら続けていけるのじゃないかな?
・・・ということで、新春座学の本題と小麦のかぁちゃんの講演については続きます。